豪雨

土曜日から降り始めた雨の勢いは衰えず、むしろ激しさを増していました。今日で4日間降り続いていますが、まだ止みそうにありません。自宅裏には少し傾斜した場所があるので、そこから土砂が崩れてくるのではないかと心配になります。しかし、もっと心配になるのはここから徒歩で5分ほどのところにある祖母の家です。今年85歳になる祖母は一人暮らしをしているのですが、家のすぐ前が深い崖になっているのです。

どうしてそんな場所に家を建てたのか聞いた事がありますが、祖父母は戦後のお金がない頃にその家を建てたそうで、今にも崩れ落ちそうなそんな場所しか購入できなかったそうです。祖父が亡くなってもう10年以上経ちますし、家もますます老朽化してきているので、両親は度々祖母に新しい場所に引っ越してはどうかと提案しています。しかし、どうしても祖母は家を離れようとしません。

2ヶ月前、祖父の命日で親類が集まった際、祖母は庭に植えてある紫陽花を指差して私に次のような話をしてくれました。

むかし、まだ祖父母に子どもがいなかった頃、崖がすぐ目の前に見える殺風景なこの庭に、結婚記念日を祝って紫陽花を植えたそうです。そして紫陽花の花が咲く度に、二人は花を眺めながらささやかなお祝いをしたそうです。子どもが増えても減っても、祖父がこの世を去るまでそのお祝いは続きました。残念なことに紫陽花は今ではわずかに花をつけるだけなのですが、祖母はその花を見るたびに、祖父との日々を思い出すのだそうです。

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